今回はこの問題を解きます。
3段:有理数に対して定義され有理数値をとる関数fであって任意の有理数x,yに対してf(x+y)=f(x)+f(y)を満たすものをすべて求めよ
— 高校数学問題bot (@7k_x) January 1, 2016
関数
を満たすものを決定するという問題です。
先に答えを言うと、
という形に限られます。この形の関数は確かにを満たします。
では、実際に答えがに限られることを示します。まずは特別な場合について考えます。
より、
および
が成り立ちます。この2つの式を使うと、
がわかります。
次にに対して
が成り立つことを見ます。のときは明らか。
のときは
を繰り返し使うことによりわかります。のときは
と示せます。
さて、より直ちに、
に対して
が成り立つことがわかります。任意のは、
と表せるので、と
より
がわかります。最後に適当にを決めれば
となります。■
ところで、問題の答えの関数に関して興味深いツィートがありました。
これ、f:R→Rでf(x+y)=f(x)+f(y)でf(x)=kxの形のものでない関数fのグラフがR^2で稠密とかいうやつ面白い
— じゅー (@yjjtw) January 1, 2016
自分ではすぐにわかりませんでした。気が向いた時に考えます。
追記(2016.02.20)
こんなコメントをもらいました。
@qimwipe 問題ないですよ
— じゅー (@yjjtw) 2016, 1月 2
それ、ある開区間で有界ならkxの形に限るということが示せるんです(これはそんなに難しくないです)それを使えばR^2で稠密がわかります。